抜け毛が気になり始めると、つい育毛効果を謳うシャンプーやトリートメントに目が行きがちですが、ちょっと待ってください。もしかしたら、普段あなたが良かれと思って行っているシャンプーやヘアケアの方法そのものが、抜け毛の原因になっている可能性もあるのです。まずチェックしたいのが「シャンプーの選び方」です。洗浄力が非常に強いシャンプー、特に安価な製品に多い「高級アルコール系」の洗浄成分（ラウリル硫酸～、ラウレス硫酸～など）を使い続けていると、頭皮に必要な皮脂まで洗い流してしまい、頭皮の乾燥を招くことがあります。乾燥した頭皮はバリア機能が低下し、かゆみや炎症を引き起こしやすく、健康な髪が育ちにくい環境になってしまいます。自分の頭皮タイプ（乾燥肌、脂性肌、敏感肌など）に合った、適度な洗浄力で、できればアミノ酸系などのマイルドな洗浄成分のものを選ぶようにしましょう。次に「洗い方」です。汚れをしっかり落とそうとして、爪を立ててゴシゴシ洗っていませんか？ これは頭皮を傷つけ、炎症の原因となります。指の腹を使って、優しくマッサージするように洗いましょう。また、「すすぎ」が不十分だと、シャンプー剤や汚れが頭皮に残り、毛穴を詰まらせたり、かぶれの原因になったりします。洗う時間以上にかけるつもりで、特に生え際や耳の後ろなどは念入りにすすぎましょう。「髪の乾かし方」も重要です。濡れた髪はダメージを受けやすい状態です。タオルでゴシゴシ擦って水分を取るのはNG。優しくタオルで押さえるように水分を拭き取り、ドライヤーで早めに乾かしましょう。ただし、ドライヤーの熱を近づけすぎたり、同じ場所に当て続けたりすると、髪や頭皮にダメージを与えます。適度な距離を保ち、全体を均一に乾かすようにしましょう。「ブラッシング」も、無理に行うと切れ毛の原因になります。毛先のもつれから優しくとかし、力を入れすぎないように注意が必要です。頻繁な「カラーリングやパーマ」も、薬剤が髪や頭皮に負担をかけ、ダメージが蓄積すると抜け毛につながることがあります。施術の間隔を空ける、信頼できる美容師さんに相談するなどの配慮が必要です。毎日のヘアケアは、髪の健康を左右する大切な習慣です。正しい方法を身につけ、髪と頭皮をいたわるケアを心がけましょう。