AGA

見た目で区別?AGAと円形脱毛症の特徴

髪が薄くなったり抜けたりする症状が現れたとき、それがAGA(男性型脱毛症)なのか円形脱毛症なのか、見た目の特徴からある程度推測することは可能でしょうか。両者には典型的な症状の現れ方に違いがあります。まずAGAの最も特徴的な見た目の変化は、薄毛になる部位のパターンです。多くの場合、前頭部の生え際が後退していく、いわゆる「M字型」の薄毛、または頭頂部(つむじ周辺)が薄くなる「O字型」の薄毛、あるいはその両方が同時に進行するパターンが見られます。側頭部や後頭部の髪は比較的影響を受けにくく、薄毛が進行しても残ることが多いです。髪の毛は全体的に細く、短く、弱々しくなる(軟毛化)傾向があります。進行は比較的ゆっくりであることが多いです。一方、円形脱毛症の最も分かりやすい特徴は、その名の通り「円形または楕円形の脱毛斑」が突然現れることです。脱毛斑の境界は比較的はっきりしており、その部分の髪の毛はほとんど抜け落ちて地肌が見える状態になります。大きさは様々で、10円玉程度のものから、数センチ大のものまであります。脱毛斑は頭部のどこにでも現れる可能性があり、一つだけポツンとできることもあれば、複数個所に同時に、あるいは次々と現れることもあります。重症化すると、脱毛斑が融合して広範囲になったり、頭全体の髪が抜けたりすることもあります。AGAのように特定の部位から薄くなるのではなく、境界明瞭な脱毛斑ができるのが大きな違いです。ただし、円形脱毛症の中には、境界が不明瞭で広範囲に抜けるタイプ(びまん型)もあり、この場合はAGAとの区別がつきにくいこともあります。見た目だけで自己判断せず、専門医の診察を受けることが重要です。