縮毛矯正を繰り返していて、「最近、髪が薄くなってきた気がする」「抜け毛が増えたかもしれない」と感じたとき、その原因をすべて縮毛矯正のせいだと決めつけてしまうのは早計かもしれません。もちろん、前述したように、縮毛矯正によるダメージで髪が切れたり、頭皮環境が悪化したりして、薄毛に見えたり抜け毛が増えたりする可能性はあります。しかし、それ以外にも薄毛を引き起こす原因は様々であり、縮毛矯正とは関係のない要因が影響している可能性も十分に考えられるのです。特に、男性で生え際や頭頂部の薄毛が気になる場合は、「AGA(男性型脱毛症)」の可能性を疑う必要があります。AGAは遺伝や男性ホルモンの影響による進行性の脱毛症であり、縮毛矯正の有無に関わらず発症します。女性の場合も、「FAGA(女性男性型脱毛症)」や、加齢、ホルモンバランスの変化(妊娠・出産後、更年期など)によって、髪全体が薄くなる「びまん性脱毛症」が原因である可能性があります。また、生活習慣の乱れも薄毛の大きな要因となります。睡眠不足、栄養バランスの偏った食事(特にタンパク質、ビタミン、ミネラルの不足)、過度なストレス、喫煙などは、頭皮の血行不良やホルモンバランスの乱れを招き、髪の健やかな成長を妨げます。縮毛矯正によるダメージと、これらの生活習慣の乱れが複合的に影響し、薄毛が進行しているケースも考えられます。さらに、甲状腺機能の異常や膠原病、鉄欠乏性貧血といった全身性の疾患や、服用している薬の副作用として脱毛が現れることもあります。もし、縮毛矯正をやめても抜け毛が減らない、薄毛が進行しているように感じる、あるいは急激に抜け毛が増えた、特定の部位だけが円形に抜けるといった症状がある場合は、単なる縮毛矯正のダメージとは考えにくいかもしれません。このような場合は、自己判断で悩まず、できるだけ早く専門医(皮膚科または薄毛治療専門クリニック)に相談することが重要です。医師は、問診や視診、マイクロスコープによる頭皮診断、必要であれば血液検査などを行い、薄毛の正確な原因を突き止めてくれます。原因に応じた適切な治療法(AGA治療薬、生活習慣指導、疾患の治療など)を提案してもらえるでしょう。縮毛矯正と薄毛の関係を疑う前に、他の可能性も視野に入れ、専門家の意見を聞くことが、問題解決への第一歩となります。
— AGA —
もしかして別の原因?薄毛の悩み相談
2018年11月6日