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ケトコナゾール塗り薬の正しい使い方

水虫(白癬)や皮膚カンジダ症、でんぷうなどの治療に用いられるケトコナゾールの塗り薬(クリームまたはローション)は、その効果を最大限に引き出し、副作用のリスクを減らすために、正しい使い方を守ることが非常に大切です。自己流で使ってしまうと、治りが悪くなったり、再発したり、かえって症状を悪化させたりする可能性もあります。まず、塗る前の準備として、患部を清潔にすることが基本です。入浴時などに、石鹸を使って優しく洗い、タオルで水分をよく拭き取って乾燥させます。ゴシゴシ擦ると皮膚を傷つけてしまう可能性があるので注意しましょう。次に、薬を塗る範囲です。これが非常に重要なポイントで、症状が出ている部分だけでなく、その周囲にも少し広めに塗るようにします。例えば、水虫の場合、症状が見える範囲よりも広く白癬菌が潜んでいる可能性があるため、指の間や足の裏全体など、広範囲に塗ることが推奨されることが多いです。医師や薬剤師から指示された範囲を守りましょう。塗る量については、一般的には、人差し指の第一関節の長さくらい(約0.5g)のクリームで、大人の手のひら2枚分くらいの面積に塗るのが目安とされています。ローションの場合は、容器を振ってから、患部に適量を塗布します。量が少なすぎると効果が不十分になり、多すぎても効果が高まるわけではなく、べたつきや副作用の原因になることもあります。適切な量を、擦り込まずに優しく塗り広げるのがコツです。塗る回数は、通常1日1回、医師または薬剤師の指示に従います。毎日決まった時間に塗る習慣をつけると、塗り忘れを防ぐことができます。入浴後が清潔で皮膚も柔らかくなっているため、塗るタイミングとして適しています。そして、最も大切なことの一つが、「症状が良くなっても、指示された期間は塗り続けること」です。かゆみや赤みなどの自覚症状が消えても、真菌が完全にいなくなったわけではありません。自己判断で塗るのをやめてしまうと、残っていた真菌が再び増殖し、再発の原因となります。医師から指示された期間、根気強く治療を続けることが完治への鍵となります。もし、塗っていて赤みやかゆみが悪化したり、刺激感を強く感じたりした場合は、使用を中止し、速やかに医師に相談してください。