40代になると、髪そのものの悩みだけでなく、頭皮に関するトラブルを抱える男性が増えてきます。フケやかゆみ、頭皮のベタつきや嫌な臭い、乾燥による突っ張り感など、これらの悩みは放置しておくと、抜け毛や薄毛につながる可能性もあるため、早めの対策が重要です。頭皮環境を健やかに保つためには、日々のシャンプー選びが鍵となります。頭皮ケアを重視する場合、どのような点に注目してシャンプーを選べば良いのでしょうか。まず、フケやかゆみが気になる場合、その原因が乾燥によるものか、あるいは皮脂の過剰分泌や真菌（カビ）の一種であるマラセチア菌の増殖によるものかを見極めることが大切です。乾燥が原因の場合は、保湿成分（セラミド、ヒアルロン酸、グリセリンなど）が配合された、洗浄力のマイルドなシャンプーを選びましょう。皮脂や真菌が原因の場合は、皮脂分泌を抑制したり、抗菌・抗真菌作用のある有効成分が配合された薬用シャンプーが有効な場合があります。例えば、抗真菌成分であるミコナゾール硝酸塩やピロクトンオラミン、抗炎症成分であるグリチルリチン酸ジカリウムなどが配合されているかチェックしてみましょう。ただし、薬用シャンプーは効果が高い反面、刺激を感じる場合もあるため、使用上の注意をよく読み、症状が改善しない場合は皮膚科医に相談することが重要です。次に、頭皮のベタつきや臭いが気になる場合です。これは、過剰な皮脂分泌や、分泌された皮脂が酸化することが主な原因です。適度な洗浄力で余分な皮脂を洗い流しつつ、皮脂の酸化を防ぐ抗酸化成分（ビタミンC誘導体、チャ葉エキスなど）や、臭いを吸着・抑制する成分（炭、柿タンニンなど）が配合されたシャンプーがおすすめです。洗浄力が強すぎると、かえって皮脂の分泌を促してしまうこともあるため、アミノ酸系などのマイルドな洗浄成分をベースにしたものが良いでしょう。頭皮の乾燥が気になる場合は、前述の通り、保湿成分が豊富に含まれたシャンプーを選び、洗浄力の強すぎるものは避けることが基本です。いずれの頭皮トラブルにおいても、シャンプー時に爪を立ててゴシゴシ洗ったり、熱すぎるお湯ですすいだりするのはNGです。指の腹で優しくマッサージするように洗い、ぬるま湯でしっかりとすすぐことを心がけましょう。