縮毛矯正のダメージは髪の毛だけにとどまりません。施術方法や薬剤によっては、頭皮(地肌)にも影響を与え、トラブルを引き起こす可能性があります。健康な髪は健康な頭皮から育まれるため、頭皮への影響を理解し、適切なケアを行うことは非常に重要です。縮毛矯正で使用される1剤(還元剤)や2剤(酸化剤)は、髪の内部構造に働きかける強力な薬剤です。これらの薬剤が施術中に頭皮に付着してしまうと、刺激となり、赤み、かゆみ、ヒリヒリ感、かぶれ(接触皮膚炎)などを引き起こすことがあります。特に、元々肌が弱い方やアレルギー体質の方は注意が必要です。また、薬剤を洗い流す際のすすぎが不十分だと、薬剤が頭皮に残り、長時間刺激を与え続けることになります。さらに、薬剤のアルカリ性が頭皮の弱酸性のバランスを崩し、バリア機能の低下を招くことも考えられます。バリア機能が低下した頭皮は、外部からの刺激に弱くなり、乾燥しやすくなったり、雑菌が繁殖しやすくなったりして、フケやかゆみなどのトラブルが発生しやすくなります。頭皮環境が悪化すると、毛穴が詰まったり、血行が悪くなったりして、毛根に十分な栄養が行き渡らなくなり、健康な髪の成長が妨げられる可能性があります。これが、間接的に抜け毛の増加につながり、「縮毛矯正で髪が薄くなった」と感じる要因の一つとなり得るのです。したがって、縮毛矯正を受ける際には、できるだけ頭皮に薬剤が付着しないように丁寧に施術してくれる美容師さんを選ぶことが大切です。施術前に頭皮の状態をチェックしてもらい、保護オイルなどで頭皮を保護してもらうといった対策も有効です。そして、施術後はもちろん、日々のシャンプーにおいても、すすぎは念入りに行い、薬剤やシャンプー剤が頭皮に残らないように心がけましょう。また、縮毛矯正後の頭皮はデリケートになっている可能性があるため、保湿ケアも重要です。頭皮用のローションや美容液などを使って、乾燥を防ぎ、バリア機能をサポートしてあげましょう。万が一、施術後に頭皮に強いかゆみや赤み、痛みなどが続く場合は、我慢せずに皮膚科を受診するようにしてください。髪だけでなく、頭皮の健康にも気を配ることが、縮毛矯正と長く上手に付き合っていくための鍵となります。
— AGA —
頭皮への影響は?縮毛矯正と地肌ケア
2019年4月30日