抜け毛は本数ではなく太さを見よう

前髪が薄くなってきたと感じると、すぐに高価な育毛剤や専門的な治療に頼りたくなるかもしれませんが、その前に、まずは自宅でできるセルフケアを見直してみることも大切です。日々のちょっとした心がけや正しいケア方法が、頭皮環境を改善し、前髪の悩みの進行を食い止めたり、改善したりする助けになるかもしれません。まず基本となるのが、「正しいシャンプー方法」です。毎日行うシャンプーは、頭皮環境を左右する重要なケアです。洗浄力が強すぎるシャンプーは避け、自分の頭皮タイプ（乾燥肌、脂性肌など）に合った、できればアミノ酸系などのマイルドな洗浄成分のものを選びましょう。洗う際は、爪を立てずに指の腹を使って、頭皮を優しくマッサージするように洗います。特に前髪の生え際は皮脂が溜まりやすい部分ですが、ゴシゴシ擦りすぎないように注意が必要です。すすぎは、シャンプー剤が残らないように、時間をかけて丁寧に行いましょう。シャンプーの頻度も、皮脂の分泌量に合わせて調整し、洗いすぎによる乾燥を防ぐことも大切です。次に、「頭皮マッサージ」を習慣にすることです。頭皮の血行が悪くなると、毛根に栄養が行き渡らず、髪の成長が妨げられます。指の腹を使って、生え際から頭頂部に向かって、あるいは側頭部から頭頂部に向かって、優しく円を描くようにマッサージしたり、頭皮全体を軽くつまみ上げるように動かしたりしてみましょう。シャンプー中や、お風呂上がりで血行が良くなっている時に行うのが効果的です。リラックス効果も期待できます。ただし、力を入れすぎないように注意してください。「髪や頭皮への負担を減らす」ことも意識しましょう。頻繁なカラーリングやパーマは、薬剤が頭皮や髪にダメージを与える可能性があります。施術の頻度を見直したり、頭皮に優しい薬剤を選んだり、美容師さんに相談してみましょう。また、女性の場合は、ポニーテールなど髪を強く引っ張る髪型を長時間続ける「牽引性脱毛症」が前髪薄毛の原因になることもあります。髪型を工夫したり、結ぶ強さを緩めたりすることを心がけましょう。紫外線対策も重要です。頭皮も肌の一部であり、紫外線を浴びると乾燥や炎症、老化の原因となります。外出時には帽子をかぶる、日傘を使う、髪用のUVカットスプレーを利用するなどして、頭皮を紫外線から守りましょう。