洗練された印象を与えるセンター分けですが、実は似合う髪質とそうでない髪質、そして実践する上で注意すべき点があります。もしセンター分けにしていて「なんだか決まらない」「薄毛に見える」と感じる場合、それは髪質やスタイリング方法が合っていない可能性もあります。センター分けが比較的似合いやすいとされるのは、ある程度「髪の量が多い」「髪質がしっかりしている（太い、ハリ・コシがある）」方です。髪の量が多いと、分け目部分の地肌が透けにくく、薄毛に見えにくいという利点があります。また、髪質がしっかりしていると、根元が自然に立ち上がりやすく、ぺたっとした印象になりにくいです。逆に、髪の量が少ない方や、髪質が細く柔らかい（猫っ毛）方は、センター分けにすると地肌が目立ちやすかったり、トップにボリュームが出にくかったりするため、薄毛に見えてしまうことがあります。このような髪質の方がセンター分けにする場合は、スタイリングで工夫が必要です。例えば、ドライヤーで乾かす際に、根元を持ち上げるように下から風を当てたり、分け目と逆方向に乾かしてからセンターに戻したりすることで、トップにボリュームを出すことができます。また、軽い質感のスタイリング剤（スプレーやパウダーワックスなど）を使って、根元の立ち上がりをキープするのも効果的です。注意点としては、やはり「牽引性脱毛症のリスク」です。どんな髪質の方でも、長期間同じ位置でセンター分けを続けていると、毛根に負担がかかる可能性があります。定期的に分け目を変えることを意識しましょう。また、「頭皮の紫外線対策」も重要です。分け目部分は頭皮が露出しやすく、紫外線のダメージを受けやすい箇所です。紫外線は頭皮の乾燥や炎症、老化を招き、髪の成長にも悪影響を与える可能性があります。外出時には帽子をかぶる、日傘を使う、分け目部分にも使える髪用のUVカットスプレーを利用するなどして、紫外線対策を心がけましょう。センター分けは魅力的なヘアスタイルですが、自分の髪質や頭皮の状態を理解し、適切なスタイリングやケアを行うことが、おしゃれと髪の健康を両立させるための鍵となります。