髪の毛の約90%以上は「ケラチン」というタンパク質で構成されています。この事実からも分かるように、育毛を考える上でタンパク質の摂取は絶対に欠かせない要素です。十分なタンパク質が供給されなければ、髪は細く弱々しくなり、成長も滞ってしまいます。では、具体的にどのような食品からタンパク質を摂取するのが効果的なのでしょうか。タンパク質には、肉や魚、卵、乳製品などに含まれる「動物性タンパク質」と、大豆製品や穀物などに含まれる「植物性タンパク質」があります。どちらか一方に偏るのではなく、両方をバランス良く摂取することが理想的です。動物性タンパク質は、体内で効率よく利用されやすいというメリットがあります。特に、赤身の肉(牛肉、豚肉、鶏肉など)や魚(特に青魚のアジ、サバ、イワシなど)は、タンパク質だけでなく、育毛に役立つ他の栄養素(亜鉛、鉄分、ビタミンB群など)も豊富に含んでいることが多いです。卵も良質なタンパク質源であり、ビオチンなど髪の健康に関わるビタミンも含まれています。ただし、動物性タンパク質を摂る際には、脂質の摂りすぎに注意が必要です。脂身の多い肉ばかりを選んだり、揚げ物などの調理法を多用したりすると、皮脂の過剰分泌を招き、頭皮環境を悪化させる可能性もあります。鶏むね肉やささみ、白身魚など、比較的低脂肪なものを選ぶ、蒸し料理や焼き料理を取り入れるなどの工夫をすると良いでしょう。一方、植物性タンパク質の代表格である大豆製品(豆腐、納豆、豆乳など)は、低脂肪でありながらタンパク質が豊富です。さらに、大豆に含まれる「イソフラボン」は、女性ホルモンと似た働きをすると言われており、特に女性の薄毛対策において注目されています。ホルモンバランスを整える効果が期待できるかもしれません。その他、ナッツ類や種実類も、タンパク質とともに良質な脂質やビタミン、ミネラルを含む優れた食品です。毎日の食事で、これらの動物性・植物性タンパク質源を意識的に組み合わせ、飽きずに摂取していくことが、強くしなやかな髪を育むための鍵となります。
— AGA —
強い髪を作るタンパク質豊富な食品
2019年10月14日