薄毛

もしかして?脱毛症で悩んだ私の経験

まさか自分が髪のことで悩む日が来るなんて、思ってもみませんでした。30代に入った頃、ふと鏡を見たときに、頭のてっぺん、つむじのあたりが少し薄くなっているような気がしたんです。最初は光の加減かな、くらいにしか思っていませんでした。でも、日を追うごとに、その部分の地肌が透けて見える範囲が広がっているような気がしてきて…。ネットで調べてみると、「AGA 頭頂部」なんていうキーワードがたくさん出てきて、一気に不安になりました。父も頭頂部が薄かったので、「やっぱり遺伝かな、AGAなのかな」と思い込みました。焦った私は、すぐにドラッグストアで男性用の育毛剤を購入し、毎日一生懸命つけるようになりました。しかし、数ヶ月経っても全く変化はなく、むしろ抜け毛は増えているような気さえしました。そんなある日、シャンプーをしているときに、後頭部に指が引っかかるような違和感を覚えました。鏡で見てみると、なんとそこに10円玉くらいの大きさの、きれいに毛が抜けた部分があったのです。「えっ!?これは何!?」頭が真っ白になりました。AGAは生え際か頭頂部からくるはずじゃ…?パニックになりながらさらにネットで検索すると、「円形脱毛症」という言葉にたどり着きました。写真を見ると、自分の後頭部の状態とそっくりでした。でも、頭頂部の薄毛はAGAっぽいし、後頭部には円形脱毛症…。一体どっちなんだろう、あるいは両方なのか?不安で夜も眠れなくなりそうでした。育毛剤も怖くて使えなくなり、もうどうしていいか分からなくなって、意を決して皮膚科を受診することにしました。先生は私の頭皮を丁寧に診察し、マイクロスコープでも確認してくれました。そして、「頭頂部の薄毛はAGAの初期症状の可能性がありますね。そして、後頭部には典型的な円形脱毛症の脱毛斑が一つあります。併発している状態と考えられます」と診断されました。原因がはっきりしたことで、少しホッとした反面、これからどうなるんだろうという不安もありました。先生は、「まずは円形脱毛症の治療を優先しましょう。塗り薬を出しますね。AGAについては、円形脱毛症が落ち着いてから、改めて治療を考えるか、あるいは今のうちから進行を抑える薬を始めるか、相談しましょう」と、丁寧に説明してくれました。自己判断で悩んでいた時間がもったいなかったと、心から思いました。