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フィナステリド一年間の成果と現実

フィナステリドによるAGA治療を開始して1年。この期間は、治療の成果を評価し、今後の治療方針を考える上で一つの区切りとなります。期待通りの成果が得られた方もいれば、思ったほどの変化を感じられずにいる方もいらっしゃるかもしれません。ここでは、フィナステリドを1年間続けた場合の「成果」と「現実」について、客観的に見ていきましょう。まず、「成果」として最も多く報告されるのは、やはり「抜け毛の抑制」です。多くの臨床データが示すように、1年間の服用で、大多数の方が抜け毛の進行停止、あるいは減少を実感しています。これはフィナステリドの主たる効果であり、治療の第一目標とも言えます。現状維持ができているだけでも、進行性の脱毛症であるAGAにおいては大きな成果と言えるでしょう。次に、「髪質の改善」や「軽度の発毛」も、少なからぬ方に見られる成果です。髪にハリやコシが出て太くなった、産毛が生えてきた、地肌が少し目立たなくなった、といった変化です。これらの改善が見られた場合、フィナステリドが効果を発揮している証拠であり、治療を継続する大きなモチベーションになります。一方で、「現実」として目を向けなければならない側面もあります。それは、効果の現れ方には「大きな個人差」があるということです。1年経っても、抜け毛が減った実感が薄い、髪質の変化も感じられない、という方も残念ながらいらっしゃいます。また、期待していたほどの発毛効果が得られなかったと感じる方もいるでしょう。特に、AGAがかなり進行してから治療を開始した場合や、フィナステリドに対する反応性が低い体質の場合などは、効果を実感しにくいことがあります。さらに、フィナステリドの効果は「緩やか」であるという現実も理解しておく必要があります。服用開始後すぐに髪がフサフサになるような劇的な変化は期待できません。1年間という期間は効果判定の一つの目安ですが、人によってはさらに長い期間をかけて、ゆっくりと効果が現れてくる場合もあります。また、フィナステリドは服用を中止すると効果が失われ、再び薄毛が進行し始めるという現実もあります。効果を維持するためには、継続的な服用が必要となります。1年間の成果と現実を冷静に受け止め、医師と相談しながら、今後の治療をどのように進めていくか(継続、変更、併用など)を判断することが重要です。