かつら

プロテイン摂取で髪質は変わるのか?

髪の毛の主成分がタンパク質であることから、プロテインを摂取すれば髪質が改善されるのではないか、と期待する方もいらっしゃるかもしれません。では、実際にプロテインの摂取は髪質にどのような影響を与える可能性があるのでしょうか。まず、髪の「太さ」や「ハリ・コシ」への影響です。髪の毛一本一本の太さや強度は、内部のケラチンタンパク質の密度や結合状態によって左右されます。体内のタンパク質が不足している状態では、髪の毛を作るための材料が足りず、細く弱い髪しか作れなくなってしまう可能性があります。このような場合に、プロテインを摂取してタンパク質を補給することで、より太く、ハリやコシのある、しっかりとした髪の毛が作られるようになることが期待できます。つまり、タンパク質不足が原因で髪が細くなっていたり、弱々しくなっていたりする場合には、プロテイン摂取による髪質の改善が見込める可能性があると言えるでしょう。次に、「ツヤ」への影響です。髪のツヤは、主に髪の表面を覆っているキューティクルの状態によって決まります。キューティクルもタンパク質でできており、これが整然と並んでいると光をきれいに反射し、ツヤのある髪に見えます。タンパク質不足や栄養不足によってキューティクルがダメージを受けたり、剥がれたりすると、髪はパサつき、ツヤを失ってしまいます。プロテイン摂取によって髪内部の栄養状態が改善されれば、キューティクルの健康維持にもつながり、結果として髪のツヤが改善する可能性も考えられます。ただし、これらの効果は、あくまで「タンパク質不足を補う」ことによる間接的な影響です。既に十分なタンパク質を食事から摂取できている人が、さらにプロテインを追加で摂取したからといって、髪質が劇的に良くなるという保証はありません。また、髪質はタンパク質だけでなく、ビタミンやミネラル、脂質など、他の栄養素のバランスや、遺伝的な要因、ヘアケアの方法、ホルモンバランスなど、様々な要因が複雑に関わって決まります。プロテインはあくまで髪の材料補給の一つの手段であり、それだけで全ての髪質悩みが解決するわけではない、ということを理解しておくことが大切です。